―この世界に飛び込んだのは16歳の時。塗装の営業がしたくて塗装業の門を叩きました。初日からいきなり現場に連れていかれたのをハッキリ覚えています。「現場を学んでから営業するんだな」と思い、職人たちと一緒に作業しているうちに、気付いたら塗装職人になってました。まあ、ハメられたようなもんですね（笑）。でも、やっていくうちに塗装業の奥深さや難しさ、楽しさなどの魅力にどっぷりハマり、今のベースが作られていったんです。

―いくらウチが何百棟施工していようと、お客様からのご依頼はかけがえのない1件じゃないですか。オンリーワンのご依頼、どんなお客様も大切な1件ですよ。だからこそ1人1人のご要望やご予算に応じて、真摯に対応することを心掛けています。たとえば予算オーバーのお客様には、今年は外壁、来年は屋根といった提案をする方針です。無理に一気に施工して、後々補修作業するなんてことは絶対やらないですね。 「会社目線ではなく、お客様目線」、ウチのポリシーは本当にこれです。だからできないものはできないと、必ず正直にお伝えしています 。

―「職人にゴールはない。完璧も無い。」、そう思っています。この世界、30歳になってある程度できるようになったからOK、50歳になったから一流ってことではないはずです。それぞれのステージで日々勉強・精進するべきだし、仕事や技術を追求し続けないといけないと考えています。だから職人の世界に終わりはないんじゃないかな。業界は違えど、イチロー選手って職人ですよね。どこまでも野球を研究・追求し続けたいっていう。私たちも職人を名乗る以上、そうあるべきじゃないでしょうか。